特別顧問の机の上で(続き)



「それにしても『机』なぁ。気付かなくて悪かったな」

余韻に浸りながら息を整えているとオズがオレの首筋にキスをして口の端を上げた。
繋がったオレを抱えたまま椅子に腰かける。

「ぅあっ…」

イったすぐ後の体は、ほんの少しの動きでも辛いほど感じてしまう。
だけど全身に力が入らない状態では抵抗する気にもならない。
優しい手つきで体を持ち上げられると向きを正反対に変えられた。

「これならいいだろ?」

オズの体に背中がぴったりとくっつく。
自然とさっきまで自分が乗っていた机が正面に来た。
昼間にこの机越しに見る真面目な横顔や軽口をたたいて周りを和ませる笑顔。
そんなものが頭に浮かんできて。
そんなところでこんなことをしているのがとても悪い事をしているようで。

「ん…今、締まったな」

確かに感じている後ろめたさと、それすら快感に変わる自分が恥ずかしくて泣きたくなる。
広げられた足が肘置きに乗せられた。
頑張って閉じようとするがオズの手に軽々と止められてしまう。

「オズ…も、ヤ…、やめるか…もっと、わけわかんなくしてくれ…」
「どっち?」

耳元でささやくように問いかけられる。
同時に小さく突き上げられ息が詰まる。
選択肢なんて最初から一つしかなかった。

「…わけわかんなくして」
「了解」


――それからの記憶は跳び跳びになっている。
目が覚めたのはオズの家のベッドの上だった。
オズが隣で寝息をたてている。
……無防備なツラ。
それがあんな顏で誘ってくるんだもんな。
気を失う前までの事を思い出して思わず震えが走る。

「……アラゴ?起きるのか?じゃあオレも」
「いや、まだ寝るよ」

少し身じろぎをしただけのつもりが起こしてしまったようだ。
さすがに気配に敏感らしい。
眠そうに身じろぎをするオズの頭を撫でてベッドに押しとどめる。
声を出すと思いのほか喉が掠れていることに気づいた。
まあ休み無しにあれだけ声をあげ続けていたら当然か。
何か飲み物を探してこようと起き上がりかけたところでオズに腕を掴まれる。

「そっか。じゃあ――」

続く言葉はなく、そのまま引き寄せられた。
隙間が無いほどがっちりと抱え込まれる。
まるで抱き枕にでもなった気分だ。
窓の方を見ると外はまだ暗い。
夜明けまでもう一眠りできそうだ。
伝わってくる体温をより感じるため、オレは静かに目を閉じた。